都祁山口神社の鳥居をくぐったところから振り返ると手前に水田、遠方に集落が見える。遠方のほう(北方)になだらかに地形が下っている。「野」の風景をここでも見ることができる。日本の景観の原型のような眺め。
社殿の入口に門がある。ちょっと変わった形の門だ。長屋門と違い、入口のところが一段上にしつらえられており、櫓門の形をしているが、矢倉そのものの機能はないようである。城郭にある櫓門を参考にしたつくりかもしれない。
神社の中庭はこのように砂利にきれいに筋目がつけてある。砂利を踏んだあとはない。足跡をつけるのはちょっと控えたほうがよさそうだと、庭の端のコンクリートをまわって社殿の前へ。
朱塗りの本殿が奥のほうに見える。砂利の上を通らずここにくると、賽銭箱は後になる。本殿に背中をむけて、お賽銭を入れる。
ふつうはまっすぐ砂利を踏んでゆけばいいのだとは思うけれど。
この神社でも社殿の前に水路が回してあって、水がながれている。もと水分神社であったから当然といえばそうだろうが、それでも水がこのような形で流れていることに「なるほど」と思ってしまった。近江の小野神社でもこのような水の流れの形式がとられていたのを思い出した。