長尾の滝から暗峠へ向かう

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長尾の滝からの道

 長尾の滝、雙龍庵跡からさらに生駒山上、暗峠への道があるというので、その道をたどる。滝から上は山道になる。適度に道が利用されているようだ。

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生駒山方面への道標

 この道標で「枚●駅」と「岡」が塗りつぶされている。下から上がったきたから、右手の下り道は「枚岡駅」だろうなと判断したのだけれど、この道標の「岡」のところが塗りつぶされているのは、誰かがやっているいたずららしい。あとでこの左側の生駒山上への道を上がったところにある分岐点にも、同じようないたずらが頻繁におこり、同一人物による常習的行為のようなので、見かけられたら通報してほしい、との注意書きが道標の下にあった。枚岡と枚方というどちらも「枚」がつく地名があり、生駒山中では方向が西の方向と北の方向で異なる。夕方、暗くなって迷ったらたいへんなことになる。けしからん行為だ。ドナルド・キーンコロンビア大学での先生(サンソム卿)は、日本にアメリカの外交官として明治39年に来日した。キーンが何が一番楽しかったかと尋ねたとき、関西の山に登って盗賊と知り合いになったそうだ。近代の日本の山中に盗賊がまだいたということのようだが、この系統の人物が道標の破損行為をしてしるのかと疑ってしまう。もっともサンソム卿が仲良くなった盗賊からは毎年必ず年賀状をもらったという。

 生駒に登るときは地図をもってゆきましょう。ちなみに私はこのとき持っていなかった。道標をたよりに行けるだろうと思っていた。

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暗峠の方向へ

 さきの分岐点から暗峠の方向へと行ったが、すぐに車が通る舗装路にでた。あとで地図をみると「らくらく登山道」と名づけられている道だったようだ。1台だけ軽トラがこの道を上がってきた。

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分岐点

 しばらく歩いて分岐点にさしかかったのだが、方向の指示がたくさんあって迷う。「~園地」などという地名もいくつかあるが行ったことがないので、どれがどれだかわからない。さらにさきほどの「警告文」をみつけて、あやしいぞ、となった。ここでも「枚岡」の「岡」にはいたずらがされていたような記憶がある。さいわいこの日はコンパスだけは持っていた。ここらで帰ったほうが安全だと、コンパスで西の方向を確認して降りていった。

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登りのとき通った分岐点

 降りてゆくと登りのときに通った分岐点にでた。さきほどの道標を過ぎ、下へと降る。

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こんな像が

 尾根道で歩きやすい。くだっていくと休憩用の場所で、「タゝラ山」という看板をみていたら、その向こう側にこのような小さな像が見えた。花も飾ってある。よくわからないが像が白いので人目をひく。

 道標の汚損行為を見たあとだけに、白い像と花を見ただけで、すこしは気が休まったようだ。