小泉八雲旧居

松江城の稲荷橋から新橋を渡り、濠端を歩いて交差点を渡れば右手に小泉八雲の旧居がある。根岸家(根岸干夫)が武家屋敷に住みたいという八雲に貸したものである。ここには1年と少しの間住んでいただけだ。庭をたいへん気にいって、八雲の作品にも庭の様子が描かれている。「しおり」によると、庭は干夫(たてお)の父の小石(しょうせき)が明治元年に造ったものとある。干夫の長男の磐井(いわい)は、松江中、五高、東京帝大と進学し、八雲に教わったという。磐井は大学卒業後、日銀に勤務したが、旧居保存のため、松江に帰った。旧居は根岸家によって保存されてきた。今となってはよくぞ残してくれたと感謝。

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