2021-01-01から1年間の記事一覧

「歳」という文字について

「年」とくれば「歳」。年=歳ではないか、当然だろうと思うかもしれないが、ちょっと厄介である。年は歳でもいいのだけれど、大歳の歳とは一体なんだろうか、と調べてみたら、難しそうな気配がただよってきた。 いつもの通り白川静『字統』から、以下はほぼ…

「年」という文字

大年神の「年」とはそもそもどういう成り立ちなのか? ということが「大年神」について疑問となってくる。この漢字の成り立ちについては白川静『字統』がもっとも詳しく、字の意味を知るには役に立つ。以下、ほとんど『字統』からそのまま写したものである。…

大年神の神裔

大年神については、前回のブログで触れたが、大年神の子どもについては、『古事記』の「大國主神」のところのうしろのほうで触れられている。(古事記の項目は岩波文庫校注者の倉野憲司による) 大年神には、次々と子どもができ、またその子どもが子どもをつ…

大年神

『古事記』では、「大年神」は須佐之男命の子である。有名な「須佐之男命の大蛇退治」の話のすぐあとに出てくる。八俣の大蛇を退治して、住むべき宮殿を出雲の国に須賀というところに定める。 八雲立つ 出雲八重垣 妻籠みに 八重垣作る その八重垣を これは…

大歳社

大歳社の鳥居 浅沢社から細江川を越えるとすぐに大歳社(大歳神社)がある。鳥居の奥に平屋の社殿が見える。大歳社は、大歳神(おおとしの神)が祀ってあり、収穫の神様であって、集金・商売繁盛・家内安全・願望成就に神徳があると案内文には記されている。…

浅沢神社

浅沢神社 浅沢神社は住吉大社の場外末社。大社の東南方向から出て、歩いてすぐのところにある。 浅沢神社社殿 芸能界の提灯が多いなと思っていたら、女性の作法、芸事の守護神としてお参りされるということだ。 竜吐水 入口の手水のところに竜吐水だろうか半…

丸山大明神

丸山大明神 「住吉の長屋」を見てから、近くをうろうろしていたら「丸山大明神」という「大」が付いているものの小さな祠があった。このほこらの前が「丸山の庭」と称されている2畳分くらいの「広場」がある。広場と書いたのは、住吉区のガイドに「丸山大明…

住吉の長屋

住吉の長屋1 住吉大社の近くに、安藤忠雄設計の名建築「住吉の長屋」があると聞き及んでいたので、大社の御神田のところからうろうろとして発見。いきなりあった。コンクリート打放しの前面にドア一枚分の大きさの穴があいているだけ。通学児童が何があるの…

旧津守王子社

旧津守王子社 住吉大社の境内に、熊野街道にあった旧津守王子社が移されている。境内の東の方に同じような形の祠が並んでいるうちのひとつ。大社の境内を出てからすぐ東に熊野街道のあとがあり、また津守廃寺跡もあるので、「津守王子社」というのは熊野街道…

「此式自上古」(住吉大社御神田の石碑文)

住吉大社御神田の脇にある石碑 前回の「日記」の最初の写真の左手に、よく見ると稲刈りをしている人が写っている。まだ稲刈りを始めたばかりで、これもよく見ると田のなかに筋がついているのがわかる。その稲刈りをしている人のさらにその先、左手の奥のほう…

稲の実り、刈り取り(住吉大社御神田)

稲が実った 稲が実り、前回よりも田の稲の色が濃くなっている。 別のところから 稲の刈り取りがはじまっていた。 稲を干す 田のすぐ横にある建物の下に干し場がもうけられていて、そこで稲が架けられている。普通は屋外で干すのだが、神様にお供えするコメに…

御神田(住吉大社)

種貸社のところでお米のことに触れたので、大社の御神田のほうに話を移す。種貸社と御神田は、住吉大社を正面にして、そのの左手と右手になる。大社の建物をはさんで反対側になるので、普通ならばわざわざ足をはこんで見にはゆかないだろう。かくいう私も、…

子宝の神さま

種貸社の内部 種貸社のなかの様子。建物は新築間もないようで、とにかくまだ「新しい」感じをうける。「種」という文字が目立つ。一粒万倍をうたっており、子宝、資本、知恵を増やすことを願う神社である。神社の裏手に回ると、子どもを抱いた小さな塑像がび…

一寸法師

一寸法師 種貸社には一寸法師にまつわる像やお椀などが設置してある。もとは住吉大社にまつわるお話が御伽草子の「一寸法師」だから、ここに置いてあるのだろう。この像は小さいがよくまとまっている。手水の役割もある。 一寸法師のお椀 神社の右手にあって…