稲が実り、前回よりも田の稲の色が濃くなっている。
稲の刈り取りがはじまっていた。
田のすぐ横にある建物の下に干し場がもうけられていて、そこで稲が架けられている。普通は屋外で干すのだが、神様にお供えするコメになる稲は特別の場所で干されということのようだ。偶然にこのような作業の最中に出会うことができた。
しめ縄が張られたこういうところに稲が干されると、なにか特別のものに見えてくる。事実、特別の稲とされるのであるが。お米にたいする信仰がここでは目に見えるかたちとなっている。一年の周期でもって作物と人間の生をとらえることができる貴重な場所である。