酒にかかる税金

 明治時代の後期には、酒税が国の税収のトップであったという。いまでも大きな税収のみなもととなっている。酒の税金は国庫に役だっているので、税務官僚の方としては、なんとしても酒税を減らさない方向で検討することになる。民主党マニフェストでは、アルコール度数に比例して課税するという方向を打ち出していたが、そうなるとビールも発泡酒第三のビールも度数はほぼ同じだから、ビールの販売価格もほぼ同じになる。いまでもビールの値段は高いから、民主党マニフェストは実現せず、亭主はビールを飲ませてもらえないという状態がつづいている。酒税はビール(高い)、発泡酒(中)、第三のビール(低)。ビール会社はアサヒ、キリン、サッポロ、サントリー地ビールを除いて少ないから課税もしやすい。ということで、麦芽100%のビール(ドイツではビールと言えばこれしかない)で個性的な味のビールが日本では気楽に飲むことができないという社会的条件を税制面からつくっているのではないか。ビール会社の努力は大いに感じるがおおむね薄味のビールとなっているのは否めないようだ。(121108)