27%の非正規

 総務省労働力調査2010年)によると、34歳以下の働いている者のうち非正規労働者27%だという。この数字は20年前にくらべて10%ほど上がっているという。20年前といえば、1992年だ。バブル経済の最後のときである。この頃は、就職(就社)せず、アルバイトで自分の思う生き方を選択する者が増えていた時代だ。その自由な生き方を「フリーター」と名づけてもてはやした。その当時のフリーターは正の意味合いだったが、いまではフリーターは負の意味合いしかもたない。正の意味合いをもっていた時期はバブルがはじけてもしばらく続いていたように思う。1995年ころから大卒の就職の雲行きがすこしずつあやうくなった。しかし意識のうえではまだ95年以前の状態を引きずっていたのではないか。92年に大卒で社会にでたフリーターは今では42歳(2012年)になっている。そのままフリーターを続けていたとしたら、相当きつい状況におかれているはずだ。20年もたつと自由の意味あいが逆転してしまう。(121113)