文化

小野という地名(柳田國男『地名の研究』)

前回に紹介した柳田國男の『地名の研究』(定本第20巻)の「野」についての記述の続きに、「小野」という地名について記している。「野」は緩傾斜地を表す日本語であるが、それだけではなく、谷、沢といったような地形についても野という名称を与えたと柳田…

柳田國男の地名研究における「野」の意味

白川静『字訓』での「野」の意味の解説は、『字統』での解説にはない意味が入っていました。そのもとは『岩波古語辞典』の「野」:「広い平地。多く山裾の傾斜地などにいう」と書かれているように、日本語になって生じた意味が取り上げられているように、漢…

松本健一『泥の文明』における「古沼抄」

花田清輝の「古沼抄」は、松本健一『泥の文明』(新潮社)でも取り上げられている。もっとも、「古沼抄」にある三好長慶の連歌の会のエピソードは、司馬遼太郎も取り上げている。 連歌の会での長慶の付け句は、会の途中で弟の実休入道(三好義賢)が岸和田城…