岸博幸『ネット帝国主義と日本の敗北』

中古新書。幻冬舎刊、2010年。「新書」だが、古本で買ったので中古新書。出てからまる4年たっている。この本のなかでアップルがまもなくiTabletというのを出すと書いてある。これはiPadのことだろうが、4年間しか経っていないのかとコンピュータ関係の進化の速さに驚く。この本の著者は元通産省の官僚だった。ネット、コンピュータ関係の書き手とちがって、公共財という観点から書かれているのが特徴。とくにレイヤーの観点はいまでもネット関連の事柄をみてゆくときに有効だろう。ビジネス一本でいかに儲けるかというようなネット関連の概説書が多いなか、このような立場は貴重である。