おの神社から両側に民家のある細い道を通り抜け、石神古墳群のところを通り、道風神社まで辿る。道標をみながら進むが、これでいいのかな?というところもある。
おそろしく暑い日で、夏雲がわきあがっていた。
石神古墳群のわきをとおる。6世紀なかばから7世紀にかけての古墳らしい。
古墳のすぐそばに民家があって、ちょうど家人が帰ってきた。家から犬がさかんに啼く。二匹以上いるようだ。犬につれて、鶏がコケコッコーと鳴いた。鶏の声を聴くのは久しぶりだ。
途中に廃屋跡と思われる場所があった。石垣があり、門扉だけが残っている。
さらに細い道を進む。人通りがないようで蜘蛛の巣がいっぱいかかっている。木の枝を拾って、それで蜘蛛の巣を払いながら進む。
すると山間(やまあい)の野(ノ)を眺めるところに出た。手前のほうは草は刈ってあるが、耕作はされているかどうかわからない。どうも耕作はされていないようだ。このあいだ大阪の山中の山間(やまあい)でも同じような風景を見た。野の下のほうは水田なのだが、上のほうは、草だけ刈ってそのままになっていた。軽トラ、大きな機械が入らないようなところで、人力にたよらざるを得ないような場所だった。きっと山や丘のふもとで水田耕作がなされているようなところでは、ここと同じような風景を見ることだろう。「小野」という土地の「野(ノ)」を見た、歩いてここに来てよかった、と感激した場所です。