大和の国の四つの水分神社のうち、都祁水分神社と宇太水分神社を訪ねた。つぎは葛木水分神社へということで大阪方面から水越峠を越えるルートをとる。ところでこのルールの途中の南河内には建水分神社がある。奈良側の水分神社とともに、水分神社としては重要だと思ったので、まずはここに立ち寄ることにした。
神社の鳥居を入ったところから水越街道の看板を見た風景。ここへくる手前と過ぎてからも金剛山へ行くみちがあって、毎年のように金剛山へ行っていたので、ここに建水分神社というのがあるというのは知っていた。実際に来たのは今回がはじめて。河内でもこのあたりまで来ると葛城の山麓にあたり、土地の起伏が続く。南河内グリーンロードはよく通ったよな、などと思い出す。鳥居のところから坂道を上がる。まず目につくのは南木神社である。
南木は楠の字を分解したもの。南河内といえば楠正成。まさしく正成を祭っている。立派な社殿で、戦前までの大英雄だったことがわかろうという構えの神社である。
右手に南木神社の鳥居、左手に建水分神社の鳥居。水分神社の社殿はさらに石段をのぼってゆく。
水分神社の鳥居に掲げてある額の字は後醍醐天皇の宸筆とされている。「正一位水分大明神」。もとは水越川の畔にあった神社を、楠正成に命じてこの高台にもってきたという。見晴らしは木が繁っているので効きませんが高台です。