道風神社の入口(京都市北区)

 小野道風の神社は京都市北区にもある。右京区かとおもっていたら北区だった。右京区や北区は、合併で京都市の区域が格段に拡がったので昔の感覚とずいぶんちがう。小野道風の神社はその名も「杉阪道風町」にある。ここに京都の町中から行くには鷹峯から京見峠を越えてゆくルートがある。ずっと昔ここを車で越えたことがあるが、道が狭くてたいへん。「京見峠」の名のように、たしかに峠から京都の街を眺めるには良い場所がある。しかし車のすれ違いが困難な場所も沢山あって、ここは通りたくない。そこで周山街道を杉阪口までいって、杉阪の方に入るルートをとった。杉阪口から目的地まで、それでも昔ながらの狭い道が続く。集落がきれたところに神社がある。

f:id:m-yoshidam:20190904090557j:plain

道風神社の石柱、道しるべ

 京都市の案内板があって、そこに神社の概要は記されている。

f:id:m-yoshidam:20190904090902j:plain

道風神社の案内板(京都市

 もとは産土神が祀ってあったのだろう。武大明神の創建の年代をみると道風24歳のときに祭神となったことになるから、最初は「道風」の文字は入っていなかったのではないだろうか。案内板のうしろにある「産土神和香社」という社がもとになっていると考えたほうが合理的ではないか、と思った。ここに功成り名を遂げた道風が祭神として祀られるようになったのでないだろうか。ここでわき出る水で墨をすり、書の修行をしたというのがなんといっても大きな要素だったであろう。

 案内板の後にはまだ小さな柳の木が植えられている。蛙の置物はなかった。

f:id:m-yoshidam:20190904092005j:plain

道風神社の柳の木

  

f:id:m-yoshidam:20190904092339j:plain

道風神社への橋

 朱塗りの欄干のがついている橋をわたると鳥居がある。

f:id:m-yoshidam:20190904093439j:plain

道風神社鳥居