住吉大社の境内に足を踏み入れてすぐのところ、左手にこのおの大きな石碑がある。遣唐使を乗せた船が四隻、住吉大社と反橋も右手に描かれている。白砂青松の海岸の様子で現在の大阪の海とまったく様子が違う。もとはこういう景色だったのだろうな。
聖徳太子の存命のとき(晩年)に中国は随から唐へと代わった。第一次の遣唐使は630年。この時代の前後には、唐ばかりでなく、新羅、百済、渤海などとの使いを送ったり、送られたりが盛んであった。
この絵は色があざやか。この前に立って現代の外交にも思いをはせるのが良いだろう。
狛犬が立派。大きくて堂々としている。犬というよりはライオンのようでもあり、想像上の神獣像のような表現になっている。
近くにもう一対の狛犬があって、こちらは愛嬌がある姿をしている。両方とも少し口が開いているので阿、吽ともいいかねるのだが、歯が見えているほうが阿だろう。年とった親爺がニタッと笑ったような姿だ。姿かたちはアンバランスだが、人を追い払うよりは、よう来なさったといっているように見える。